MISSION SIMULACRA

街中や家の中で何か視線を感じることがある。

幽霊や妖怪のような、人ならざるものの雰囲気ではない。

ただそこに存在しているものを私たちは顔として認識することがある。

 

シミュラクラ現象とも呼ばれることがあるらしいこの現象では、

点や線などが模様として逆三角形に配置されているときに

それを顔であるかのように捉えることがある。

小さい頃に描いていた頭足人は目と口だけで構成されていたため、

人間にとって最もわかりやすい顔になっているのかもしれない。

 

しかし、なぜ顔だと思うのだろうか。

意外にも人間は他者の顔をよく観察しているのかもしれない。

さらにいえば人の顔に敏感になっているとも考えられる。

誰もみていないと思っても、実際には私たちは見られているのだ。

 

遠近法で顔に見えることもあれば、近づかなければわからない顔もあった。

ズームレンズを用いて撮影していくことで、顔の世界をよりよく見ることができた。

怖いと思うか面白いと感じるかは人それぞれだが、

あなたはどう感じるだろうか。