高度経済成長期、都心への人口密集の解決策として打ち出されたニュータウン計画。
その中でも多摩ニュータウンの永山団地は最初期に入居が始まった。入居当初こそ多くの人々が集まり盛り上がりを見せたが、2023年現在その面影は無い。
入居者の少子高齢化、建物の老朽化などが進んでいるニュータウンは「限界ニュータウン」と呼ばれることがあるが、永山団地はまさに「限界ニュータウン」だろう。
SDGsの11項目目「住み続けられる街づくりを」に向けて、永山団地は数多く存在する限界ニュータウンの再生への草分け的存在になれるのか。今作品ではその永山団地の現状を写し出している。
朽ちて、捨てられているソファー。
整備されているが使われていない砂場。
表札の入っていないポスト。
駐車場に放置されたバイク。
これらはまさに現在の永山団地だ。