アルファルド、孤独な星。
周りに明るい星がほとんどなくひとりぼっち。
それでも星空の一部として自分のエネルギーで強く輝いている。
アルファルドのように生きていたい。私も輝く星。
広大な宇宙の一部に存在していると実感しながら生きる。
星空を眺めていると、宇宙の多くを見た気になる。
宇宙は果てしなく広い。私はそのほんの一部しか知らない。
人間はちっぽけな存在だ。空はそれを感じさせてくれる。
少し目を離せばすぐに消え去っていく一瞬の景色。それらはそっと静かに存在している。
気づかれないようなものかもしれない。めぐりあわないようなものかもしれない。
だけど、確かにそこに存在している。それを見逃さないように見つけていたい。だから、いろいろな場所を歩きまわっている。
自分の足で歩いて地球の大きさを実感する。
心奪われる景色に出会ったとき、そこに私も存在していたいと思う。
今しかない、感動したその瞬間に存在していた。
ここで生きている。
ひとりで出かけてひとりで写真を撮る。
そのとき自分は写らない。そうなると本当にそこにいたのかが曖味になる。
そこに居たことを残すために、自分自身を景色の中に写した。
写るのはすべて景色と自分のみ。
アルファルド(Alphard)
春の星座うみへび座の中で一番明るい恒星。別名コル・ヒドレ(へびの心臓)。
アラビア語で「孤独なもの」を意味する。周りに明るい星がほとんどない。
三脚にカメラをセットし、一定の間隔で連続的にシャッターが切れるイン
ターバル機能を使用して撮影した。