子供の頃の私は「可愛い」とは無縁だった。
スカートよりもズボン、お人形遊びよりも外で泥遊びを好むような子供だった。
キラキラしたものや可愛らしいものに憧れはあったが、きっと自分には似合わないと避けてきた。
そんな私は大人になって、ある日雑貨店でひとつのコスメに出会った。
昔憧れた、宝石のように輝く可愛らしいパッケージに私は心を奪われた。
子供向けのコスメを買うことに少し抵抗があったけれど勇気を出して手に取った瞬間、
私にとってそれまで遠い存在だった「可愛い」が少し身近になった気がした。
大人になった今でも、キラキラとした可愛いものは私の心を惹きつける。
それは、子供の頃から変わらない、私の中に存在する純粋な感情なのかもしれない。